3月3日(土)映画会「わたしの、終わらない旅」第2部「核をさまざまに考える」意見交換会

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3月3日(土)第18回ハカルワカル広場映画会 「わたしの、終わらない旅」
第2部意見交換会 14:50~

恵泉女学園大学 平和学 上村英明教授とのトークセッション


上村先生との意見交換会により、ICANを知り、「原発を含む核廃絶のために私たちに何ができるか」を考えるきっかけにしたいと思います。

上村先生にICANについてご講演をいただきます。
核禁止条約を実現させるけん引力となったICANを恵泉女学園大学の「平和学」を学ぶ学生たちが中心となり応援したこと、具体的にはノーベル平和賞の授賞式に被爆者を送る資金集めの応援をしたその理由などを「平和学」に触れながらお話しいただきます。
その後、上村先生と登壇者3名とのトークセッションを行い、時間が許せば会場からも質問や意見を募ります。

私たちも同じ多摩の地で脱原発、そして核廃絶の願いを持って測定室活動している市民団体ですので、「原発を含む核廃絶のために私たちに何ができるか」を考えて行きたいと思います。

乞うご期待!「わたしの、終わらない旅」映画会と意見交換会に、是非お越し下さい。
お待ちしています。

上村 英明(ウエムラ ヒデアキ) プロフィール
恵泉女学園大学 平和学 教授
担当科目 平和研究入門、先住民族・マイノリティ論、多民族共生論、平和学研究(大学院)
専門分野 国際(人権)法、平和学、植民地論、NGO論

ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)とは?

「ノーベル平和賞受賞の背景を解説」PEACE BOATホームページ

ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)とは?ノーベル平和賞受賞の背景を解説します

第18回ハカルワカル映画会「わたしの、終わらない旅」のご案内

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第18回ハカルワカル映画会は「わたしの、終わらない旅」

この映画は監督の母親が残した一冊の本「聞いてください」を手かかりに、再処理工場のあるフランスのラアーグ、核実験の行われたマーシャル群島、カザフスタン、福島を巡り、核のもたらす危険性を映像化していきます。

たった一人でガリ版刷りの新聞を手作りして街頭で配り続け、必死で「核と人類は共存できない」と訴えた母。1977年のことでした。世を上げて、原発の平和利用が肯定されていた時代です。母・坂田静子さんは、核兵器だけでなく、原発、再処理工場の核の危険性を見抜き、廃止を訴えました。15年間で35号の新聞を「聞いてください」という本にして出版されました。
3.11を引き起こしてしまった日本。坂田雅子監督はその母親の訴えをなぞるように、核の被害を受けた人たちを取材し、耳を傾け映像化していきます。
「核兵器を、核発電を止めるために、私たちは何ができるか?」の問いに、「聞いてくださいと声を上げること」と監督は語ります。

ご期待下さい。皆様のご参加をお待ちしております。

~~記~~

日時:3月3日(土)午後1時開場 1時30分~2時50分上映

意見交換会「核をさまざまに考える」(恵泉女学園大学 上村教授): 2時50分~3時30分
→「核をさまざまに考える」トークセッションの内容はこちら

会場:北野市民センターホール  [アクセスマップ]

入場料: 前売り券1,000円、当日券1,200円(障がいのある方、高校生以下無料)

お申し込み方法: ハカルワカル広場へお電話、またはメールにてお申し込み下さい。前売り券を当日会場でお渡しします。


「わたしの、終わらない旅」予告編




 

わたしの終わらない旅チラシ完成版

ハカルワカル広場

 

東京新聞掲載核廃絶考える機会に 八王子で来月映画上映と意見交換

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ハカルワカル広場 第18回映画会「わたしの、終わらない旅」の記事が東京新聞に載りました。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201802/CK2018021502000121.html

元原発労働者やフランスの反核運動家らの証言から、兵器と原発の二面性を持つ核エネルギーの本質を探るドキュメンタリー映画「わたしの、終わらない旅」の上映会が3月3日、八王子市である。上映後、恵泉女学園大教授(平和学)の上村英明さんと、原発や核問題を考える意見交換会も開く。  (萩原誠)
核廃絶 考える機会に 八王子で来月 映画上映と意見交換

子どもたちを内部被ばくから守るため、食品や土壌の測定をしているボランティア団体「八王子市民放射能測定室 ハカルワカル広場」の主催。

映画では、母の残した原発を問うミニコミ紙をまとめた本「聞いてください」を手掛かりに、坂田雅子監督が再処理工場のあるフランス、核実験の行われたマーシャル諸島やカザフスタンなどを巡り、現地の人に話を聞いていく。

ハカルワカル広場代表の西田照子さん(70)は「被爆した日本として、核兵器は人類と共存できないということをあらためて確認したい」と、上映会を企画した理由を説明する。

上村さんは昨年、「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のノーベル平和賞授賞式に、日本の被爆者が渡航、出席するための募金活動をした実行委員会の委員長。上村さんに支援の理由や活動の意義などを聞き、ハカルワカル広場のメンバーらと対談する。会場の質問や意見も受ける。

西田さんは「原発を含む核廃絶のため、私たちが何ができるか考えたい」と話している。

会場は北野市民センターホール(北野町)。
午後一時半〜二時五十分に上映、意見交換会は午後三時半まで。
入場料は当日千二百円、前売り千円(障害のある方や高校生以下は無料)。
問い合わせ、申し込みはハカルワカル広場=電042(686)0820=へ。 

ハカルワカル広場 映画会 インデックス

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ハカルワカル広場映画会のリンク・インデックスを作りました。
映画タイトルをクリックすると映画会の案内が表示されます。

No. ハカルワカル広場映画会 開催日 内容とメッセージ
18 わたしの、終わらない旅 2018年3月3日(土)
北野市民センター
核兵器を、原発を止めるために、私たちは何ができるか?
恵泉女学園大学 平和学 上村教授との意見交換会
17 チャルカ 2017年12月2日(土)
ハカルワカル広場
「核のゴミ」をどう処分するか? 日本での地層
処分はできるのか?、『巡る因果は糸車』
16 シェーナウの想い 2017年6月3日(土)
ハカルワカル広場
ドイツ史上初の「市民の市民による市民のための」
電力供給会社、冊子「原子力に反対する100の
十分な理由」
15 アトムとピース 2017年3月4日(土)
北野市民センター
「原爆と原発は何が違うの?」
長崎、福島、青森を結びつけるものは「プルトニウム」
14 ナミビアのウラン採掘ラッシュ 2016年10月1日(土)
アミダステーション
ウラン採掘に伴う環境汚染、採掘労働者の被ばく、
学習会、過疎地に原発を押しつける構造と二重写し
13 真実はどこに? 2016年6月18日(土)
ハカルワカル広場
内部被ばくによる子どもの心臓病、精神疾患、免疫
力低下を放射能が原因とは認めない、IAEA(国際
原子力機関)とWHO(世界保健機関)との関係に
ついての論争-キエフ会議
12 『核分裂過程』?再処理工場を
止めた人々
2015年11月29日(日)
北野市民センター
再処理工場に反対するヴァッカースドルフの人々、
民主主義とは何か、支援の若者たち、数万人の
デモ、上映後意見交流会、パネリスト:小林、
大木、花澤、金剛寺、久保井、石井、槌谷、鵜飼
11 イエローケーキ 2015年9月26日(土)
ハカルワカル広場
ウラン採掘の採掘労働者の被ばく、自然環境の
汚染、処理不可能な放射性廃棄物の驚愕、オース
トラリア、カナダ、アフリカナミビア、旧東
ドイツの現状
10 被ばく労働の実態を探る 2015年6月20日(土)
ハカルワカル広場
高線量の被ばくを受けながら働く下請け労働者
たち、安全と謳われている原子力発電の実態、
複数動画
日本と原発 2015年3月7日(土)
北野市民センター
事故に巻き込まれた人々の苦しみ、原発事故を引き
起こした背景、改善されない規制基準、エネルギー
政策のウソ、私たちは原発で幸せですか?
河合弘之監督作品
シロウオ?原発立地を断念
させた町
2014年12月6日(土)
北野市民センター
原発立地計画を断念させた町(和歌山県日高町と、
徳島県阿南市)、彼らに学びたい反対運動をし
ながらも原発立地を余儀なくされた浜岡原発の
方を意見交流会
ハードレイン 2014年9月20日(土)
ハカルワカル広場
2回上映、パンドラの箱から降り注ぐ放射能、
原子力がもたらす恐るべき汚染と危険核の真実を
伝えるドキュメンタリー、
「ジャビルカ」と同じ監督作品
ジャビルカ 2014年6月21日(土)
ハカルワカル広場
アポリジニーたちがウラン採掘で生活の場を追い
詰められていく、川は汚染され、土地は奪われ、
そして被ばく
放射線を浴びたX年後 2014年3月1日(土)
北野市民センター
1954年米国のビキニ環礁における水爆実験。
「第五福竜丸」以外に多くのマグロ漁船が被ばく、
日米両政府により歴史の闇へ葬られた真実を暴く
映画後学習会「核実験時代と福島事故時の降下量」好評
シェーナウの想い 2013年10月19日(土)
ハカルワカル広場
2回上映、シェーナウの想い~自然エネルギー
社会を子どもたちに、ドイツ史上初の「市民の
市民による市民のための」電力供給会社、放射能
/原発の学習会
ミツバチの羽音と地球の回転 2013年8月24日(土)
ハカルワカル広場
未来のエネルギーをどうするのか?祝島と
スウェーデン
『内部被ばくを生き抜く』鎌仲ひとみ監督作品
福島 六ケ所 未来への伝言 2013年6月15日(土)
ハカルワカル広場
原発と核のゴミについての問題提起の力作、
島田恵監督は12年間六ヶ所に住み現地の人
と交流、学習会-放射能、内部被ばくについて
内部被ばくを生き抜く 2013年4月20日(土)
ハカルワカル広場
内部被ばくをどう生き抜くのか?、4人の医師が
語る、経験、広島、チェルノブイリ、イラク、
福島
質疑応答、内部被ばくについて、東京、八王子の
汚染の実態、何に気を付ければいいか?

第17回ハカルワカル映画会「チャルカ」上映のご案内

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12月2日(土)の定例お茶会は「チャルカ」の上映会(第17回ハカルワカル映画会)です。

「チャルカ」はインドの手紡ぎ機「糸車」のことだそうです。この題名に込めた思いを監督の島田恵さんは「『巡る因果は糸車』と例えられるように、仏教では自分のしたことは良いことも悪いことも自分に帰ってくる。私たちが体験している悲惨な原発事故も人間の過去の行いがめぐり戻ってきたと考えられるかもしれません。しかしそうであるならば、私たちは今をどう生きて未来へ繋げていくか?」、このように書いておられます。

「核のゴミ」をどう処分するか? 日本での地層処分はできるのか? この映画では、このことをテーマに 北海道幌内町、フィンランドのオンカロ、フランスのピエール村などを訪ね歩き、そこで生きる人々を取材しながら、「核のゴミ」の処分の視点から原発を考えます。
今をどう生きれば未来が紡げるのか? この映画は問い続けているようです。
ぜひご参加ください。

と き:12月2日(土)10時~12時
ところ:ハカルワカル広場
参加費:500円 (予約不要)

ハカルワカル広場

島田恵公式サイトのHPはこちら

20171202チャルカチラシ.pdf

「チャルカ」予告編

6月3日(土)「シェーナウの想い」映画会@お茶会のお誘い

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「シェーナウの想い」映画会@お茶会

日時:6月3日(土)10:00~12:00
場所:ハカルワカル広場

10:00 測定のまとめ
「シェーナウの想い」映画会 製作年:2008年 上映時間:60分
原子力に反対する100 の十分な理由 勉強会
12:00 終了

この映画は、ドイツ南西部、黒い森の中にある小さなまちシェーナウ市の住民グループが、チェルノブイリ原発事故をきっかけに「自然エネルギー社会を子どもたちに」という想いから、ドイツ史上初の「市民の市民による市民のための」電力供給会社を誕生させるまでの軌跡を綴るドキュメンタリーです。

シェーナウ電力会社が原子力エネルギーの危険性を訴えた冊子「原子力に反対する100の十分な理由」を作り、日本人にも原発の危険性について知ってほしいとの思いから日本語版を制作しました。
映画会の後、この日本語版をみなさんと学習したいと思います。
冊子「原子力に反対する100の十分な理由」日本語版URL

チラシpdf

3月4日ハカルワカル映画会:「アトムとピース」上映のご案内

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ハカルワカル映画会は原発、放射能をテーマにした作品を上映しています。毎回「どこで見つけてきたの?」と好評をいただいております。第15回では、「アトムとピース」(新田義貴監督)を上映いたします。

・・・長崎の被爆3世の瑠衣子は、「原爆と原発は何が違うの?」と問い、長崎から福島、青森へと旅する。この3点を結びつけるものは「プルトニウム」だった。唯一の被爆国日本、日本人が知らなければならない真実とは?

瑠衣子の視点から語られる「プルトニウム」の真実。 ぜひこの機会にこの映画をご覧ください。

【記】

とき:3月4日(土)

第1回上映:開場 午後1時/上映 午後1時30分~3時10分

「被爆者に聞く(インタビュー)」午後3時20分~3時50分

(この「被爆者に聞く」は第2回をご覧の方も入場いただけます)

第2回上映:開場 午後4時/上映 午後4時30分~6時10分

ところ:北野市民センターホール(京王線北野駅北口前 スーパーアルプス8階)

入場料:前売り券800円、当日券1000円(障害のある方および高校生以下は無料)

託児あり:10日前までにハカルワカル広場までご相談ください。

チケットの購入の方法:当日会場にて、もしくは上映会前日までハカルワカル広場にて前売り券を発売中! また、予約(当日前売り券の価格で会場でお渡し)も電話(042-686-0820)、メール(hachisoku@gmail.com) で受付中です。

ぜひご参加ください!

ハカルワカル広場

「アトムとピース」予告編

 


 


 


2月17日(金)の東京新聞の多摩版でハカルワカル映画会のことが取り上げられました!

 

10月1日(土) 第14回ハカルワカル映画会『ナミビアのウラン採掘ラッシュ』のご案内

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第14回ハカルワカル映画会は『ナミビアのウラン採掘ラッシュ』(原題:Namibia’s Uranium Rush、マルタ・コンド監督、日本語字幕:ハカルワカル広場)を上映いたします。上映後、ウラン採掘に伴う環境汚染、採掘労働者の被ばくについて学習会をいたします。

原発は事故を起こさなくとも、原料を採掘するときから作業者の被ばく、犠牲を前提にした発電形態です。そして、採掘場が発展途上国をターゲットにしていることも見逃せません。

この映画は短編ですが、多くの示唆に富んでいます。ウラン採掘ゆえに、観光地が衰退したり、採掘企業が被ばくの事実を労働者に知らせなかったり、農民が伝統的な農業に誇りを持ち、真の豊かさとは何か?と問いかけたりしてきます。この映画を通して、原発の問題性をより根本的に、皆さまとご一緒に、考えましょう。

*とき:10月1日(土)午前10時〰12時〈上映後学習会あり)

*ところ:アミダステーション(下図参照 京王八王子、JR八王子から徒歩4分)

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*資料代:500円

皆様のご参加を心からお待ちしております。

ハカルワカル広場

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6月18日(土)ハカルワカル映画会「真実はどこに?」のご案内

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第13回ハカルワカル映画会は、「真実はどこに?」を上映いたします。 IAEA(国際原子力機関)とWHO(世界保健機関)との関係についての論争を扱ったドキュメンタリーです。

福島の子どもの甲状腺がんは172人になりましたが、国や県はその原因が福島原発事故の放射能であるとは一切認めていません。その淵源がこのキエフ会議の論争にあります。彼らは内部被ばくによって子ども達に現れた心臓病や精神疾患、また免疫力低下による疾患などの健康被害を放射能が原因とは一切認めていないのです。

名作「サクリファイス -犠牲者- リクビダートルの知られざる真実」の監督、ヴラディミール・チェルトコフ氏による必見のドキュメンタリーです。ぜひご参加ください。

(要項)

日時: 6月18日(土)10時より(上映時間約1時間、終了後学習会)

場所:ハカルワカル広場 (アクセス地図はこちら

参加費: 無料(予約不要です)

*お問い合わせはハカルワカル広場まで(電話:042-686-0820)

 

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広場だより16号 巻頭寄稿文 映画『核分裂過程』

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映画『核分裂過程』の上映はこうして始まった

小林茂樹・大木有子

 『核分裂過程』に出会ったのは28年前。ある映画祭の受賞作品の1本として友人と見て、大変な感動とショックを受けた。フィルムを借りて「原発とめよう2万人行動」の日の夜に上映会を開いた。1988年4月、チェルノブイリ原発事故の実態が日本に伝えられ、「原発止めよう」の声が全国にうねりのように広がり、1万人と呼びかけた日に2万人が日比谷に集まった日だった。反響が大きく、上映の問い合わせを何件も受けた。しかし版権がないのでフィルムはドイツに返されてしまった。青森県六ヶ所村には映画と同じ再処理工場が建設されようとしている。自分たちで映画を輸入し上映活動をしようと考えた。

資金は全国の反原発脱原発のグループや個人から借りた。監督に直接思いを伝え、非営利上映権を得ることができた。字幕は7人のメンバーが、それぞれ自分の魅かれる言葉を発する登場人物を担当した。監督の知り合いで大学のドイツ語の先生も協力してくれた。一つ一つの言葉について話し合い、半年余りをかけた。映画の力が全てを支えた。

再処理工場に反対する中で、自分の殻を破り変わっていったヴァッカースドルフの人々。民主主義とは何かを問い、言葉を紡ぎだす。その姿は普遍性を持って私達の心を揺さぶった。そして支援の若者たち。数万人のデモ。その運動の豊かさに目を見張った。なぜ、あのような運動が可能になったのだろう?ヴァッカースドルフの運動には、1970年代から始まるドイツ反原発運動の歴史が息づいていた。また戦争責任と向き合った戦後ドイツの歴史も反映されていた。

『核分裂過程』の原題は“SPALTPROZESSE(分裂する過程)”。核の分裂と人間社会の分裂・分断の両方にかかる。工場を取り囲む「鉄柵」は分断の象徴である。映画が作られたのは鉄柵が張り巡らされ州政府の弾圧が激しさを増す時期だった。けれども、人々も映画もありったけの想像力でその鉄柵を超えようとした。

1989年、字幕作りの最中に「建設中止」のニュースが入ってきた。そのニュースを携えて、映画の上映を開始した。映画を観た人が次は自分たちで上映会を開く、という形で『核分裂過程』は「連鎖反応」するように全国で上映されていった。

『核分裂過程』意見交流会概要

司会:下笠  パネリスト:小林、大木、花澤、金剛寺、久保井、石井、槌谷、鵜飼

花澤:今の日本とぴったり合っている映画が、30年も前にあったということが信じられません。民主主義ってなんだ?という今にぴったりの言葉が出てくるし、沖縄、原発の再稼動、戦争法、全てが当てはまる感じがして、鳥肌が立つような思いで観ていました。

金剛寺:原子力の問題というのは結局、政治の問題でもあると思うので、普通の市民が立ち上がったから止められたというのも大きいと思います。

久保井:奥様方のしたたかに権力と闘う感じに共鳴しました。原発反対、戦争法反対というのではなく、これは私たちの平穏な暮らしを守る「権利のための運動なんだ」ということを周りに伝えて行けばいいのかなと思いました。

石井:映画の中で「こんなの独裁民主制だ」と言っていましたが、まさに今、独裁民主制に私たちは生きているのではないかと思います。テレビは本当のことを伝えないとわかり、大事なものが何かわかったら、闘わなければいけないのだと思いました。

槌谷:最後の3分で、工場建設が止まった原因が、フランスに再処理に出した方が安いという金の問題だとわかりましたが、事実は市民の運動で止めざるを得なくなったのだと思います。結果としてドイツは今、原発を止めるという話です。それが日本ではやっと今、動き始めた。

鵜飼:よく、ドイツに学ばなくてはいけないと言われますが、今のドイツというよりも、この頃のドイツ、原発推進で、平気で民衆を弾圧していた、そういうドイツが実は30年前にあって、でも住民たちは立ち上がって、言う通りにはならなかった。その闘いがあって初めて、今のドイツがあるのだということを実感しました。

会場:質問です。フランスの再処理工場から今度は北ドイツのゴアレーベンの最終処分場に廃棄物を運ぶにあたって激しい反対運動が起こっていますが、ドイツ各地の核施設からの廃棄物をフランスに搬送するにあたっての住民の反対運動はまだ続いているのでしょうか。

小林:ゴアレーベンの反対運動が始まったのは1970年代です。その頃から4万人ぐらいの人たちが街頭に出たり、線路に寝そべったりして通さないなどの活動を、今でもずっと、子供の代まで続けています。

大木:ドイツでは再処理はしないということを決定したので、今はドイツからフランスに使用済み核燃料を送ることはやっていない。ただ、すでに送られているものは返ってくるので、それを止めているということです。

小林:この映画はヴァッカースドルフの再処理工場のことを描いたのですが、それ以前からドイツでは各地で原発反対の運動が続いていました。1975年頃、ヴィール村で反対運動が始まり、ブロックドルフ原発や他の原子力施設候補地での反対運動の蓄積があって、その流れの中で再処理工場建設が止まり、次にカルカーというところの高速増殖炉も止まった。

下笠:ではここから、何ができるのか、どういう行動ができるのかというテーマに移ります。

大木:ヴァッカースドルフで行われていたのは直接行動です。投票によって議員を選ぶことは重要ですが、それで全部任せてしまうということはしない。選んだ議員、政治家たちが自分たちの生活を脅かすようなことをしている時には、それに対して異議申し立てを表明する、直接的に訴えるということが重要です。また直接行動だけではなく、自分たちの中から議員を送り出して、いろいろな形で議論する場に自分たちの意見を反映させていく行動も行う。ドイツではその両方のことをずっとやってきた。直接行動の中では、例えば外から来る人たちをどう受け入れるか、若い人たちが暴力的になっていく、そのことを地元の人たちはどう考えようか、それがマスコミに取り上げられた時にどうやって守っていくか、そういうことをとても真剣に考えて、一つ一つ議論する中で答えを出して積み上げ、そういう蓄積を、外にも伝わるような形で行ってきた。そのことを、私たちはもう少し学びたいと感じました。

小林:一人一人が自分の中にあるものをやるしかないと思います。映画の中に抵抗権(注)という言葉が2回ほど出てきましたが、これは1968年に初めてドイツ基本法に付け加えられた。その頃何が起こっていたかというと、日本では学生運動、パリの五月革命、プラハの春、世界の若者たちが動き出したその時期に、ドイツ基本法が改正されて抵抗権が入った。それと同時に緊急事態法、つまり国に何かがあった時に市民の自由を拘束できるものとセットになっていたということはちょっと考えた方がよい。だからこそ映画の中で市民は、これは抵抗権の問題なんだ、つまり自分たちの存在を脅かすようなものだ、というのだと思います。
(そのほか会場から、いろいろな活動のご紹介やご意見をいただきました。)

下笠:一人一人が行動し、続けるということが大事なのだと思いました。上映の最後にも出てきましたが、「何もできないなんて思わないこと」、この言葉を忘れずに今後活動していきたいと思います。

(注)ドイツ『抵抗権』ドイツ連邦共和国基本法第20条4項(1968年6月の改正で追加された)
政府が憲法と国民に背き、これを正す手段が他に一切ない場合に国民は抵抗権を発動できる。

(ドイツでは、ナチ党が基本的人権保護規定を無効化し、憲法体制を崩壊させた反省から「戦う民主主義」の概念が生まれた。1968年、西ドイツでは学生、市民、労働者による既存の政治体制に対する大規模な抗議運動が起こり、戦う民主主義の実現理念として抵抗権が基本法に明文化された。)

⇒ハカルワカル広場だよりの主要記事のインデックスは、ここにあります。