冊子『放射能ってなんだろう?』編集 裏ばなし
維持会員 石井 暁子
昨秋のある晩、西田さんからお電話をいただきました。「ハカルワカル広場で子ども向けに放射能のことを解説する小冊子を作るので、編集を一緒にやりませんか?」と。とっさに面白そう!と思いつつ、私でお役に立てるのかしらと不安もありましたが、「みんなでやるから大丈夫!」という西田さんの力強いお言葉を信じて、小冊子チームに入れていただくことになりました。
メンバーは西田さん、二宮さん、鈴木さん、イズミコさん、鵜飼さん、石井の6名。集まっての編集会議は10月25日から始まり、全6回。あとはメールのやり取りで内容を詰めて行きました。話し合いは、自由闊達、言いたい放題、時々脱線で、ユーモアやら勘違いやらに溢れたとても楽しいものでした。その自由で楽しい雰囲気の中で、いいアイデアがポンと飛び出すという感じで、「ハカルちゃん」と「ワカル先生」のやり取りにするというアイデアもそんなふうに生まれました。
冊子作りに関してはほぼ全員が素人で、何からどう始めていいかわからない私たちでしたが、さすがはプロのイラストレーター•イズミコさん。まず始めに、仮決めのタイトルや章立てを入れた大まかな冊子の形を作ってくれました。これを見たみんなは大喜び。「あとは文章を入れるだけだから、半分できたも同然だわ!」と喜ぶ西田さん。
(このときイズミコさんは内心「えっ?まだまだこれからが大変なんだけど…」と少し慌てたそうです。後日談。)
けれど、具体的な冊子の形が見えたことで、やるべきことがはっきりと分かるようになりました。それぞれ担当の章の原稿を書き、見せ合っては意見し修正し、だいたい形が整ってきて、あとはメインの章になる「放射能ってなに?」の二宮さんの原稿を待つばかり。1月9日に二宮さんから第一稿が送られてきました。それまで、ハカルちゃんとワカル先生の、のんびり、まったりとしたやり取りでまとめていたので、「ラジ男」の登場は衝撃的でした。これをどう違和感なくおさめるか?が急遽大きな課題に。でも、
二宮さんの原稿の勢いと面白さを活かさない手はない、ということで全員一致したので、ほかの部分の言葉遣いなどを変えて、ワカル先生を少しワイルドにしました。
また、もう一つ悩みの種となったのが、
この原稿にイズミコさんがつけてくれたイラスト、ラジ男の顔の色でした。私は「ラジ男」という名の暴れ者の顔が青いことに違和感をもったので、何人かの子どもたちに意見を聞いてみたところ、怖い、気持ちが悪すぎる、という返事。けれど茶色やオレンジにしてみたら、どうも迫力がない。
結局、イズミコさんの色のセンスとラジ男の生みの親である二宮さんのご意見で、顔の色は青にすることになり、替わりに名前の方を「怪人ラジ男」としました。(怪人なら顔が青くてもいい、という子どもたちの助言もあり。
こうして冊子『放射能ってなんだろう?』は出来上がったわけですが、小冊子チームのみならず、助言を下さり、応援して下さった方々、協力してくれた子どもたちのアイデアや想いもいっぱい詰まった、充実した内容の冊子になったと思います。
この冊子作りに関わらせていただきましたことを心より感謝申し上げます。
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