浜岡原発見学ツアーの感想
4月19 日、ハカルワカル広場主催により「浜岡原発見学ツアー」を実施しました。以下は寄せられた感想文です。今回のツアーはとても実り多いものになりました。参加者の熱意と伊藤実・眞砂子ご夫妻をはじめ、地元で反対運動をされている方たちのコラボの賜物です! 今後も交流を続け、共に浜岡を再稼働させない動きを作っていきましょう!
(感想文は紙面の都合により一部省略•要約•敬称略とさせていただきました。)
?最初に”浜岡砂丘”を歩いたとき、「浜岡原発」見学前の付け足しの遊びだと思っていました。
ところがこれが見学の重点の一つだったのですね。「浜岡原発」の1号炉から5号炉まで、今歩いているこの砂丘(相良層と呼ばれる泥岩砂岩の軟弱地層)の上に建てられた、文字通り”砂上の楼閣”であることを実感したのでした。また砂丘に続く遠浅の砂浜のために岸壁を作ることができず、遠浅の海の上に「取水口」の建物が建設されていることをこの目で確かめることができました。しかもそこは水深6m くらいで、その先は深く落ち込んでいる地形のため「津波が好きそうなところ」だとのこと。津波が来たら、たちまち冷却不能になることは一目瞭然。藤田さんの歌にあるように、「世界一危険な原発」であることを自分の足で歩いて、この目で見て実感することができたツアーでした。
(注:藤田さんはガイドを務めてくださった方で、「世界一危険な原発」を歌われました)
もう一つの感想は、御前崎市の16 人の市議会議員の内ただ一人の「脱原発派」として頑張っておられる清水さんのお話でした。清水さんに賛同される市議の方が、ほかにお二人いるけれど「脱原発」を口に出して表明できないということでした。地元の人々は、まるで「お上には逆らえない」という形で、「脱原発」を口にできない状況に置かれてしまっている。70年前のあの戦時に、国全体がまったく表現の自由を奪われていた状況と同じ空気が 、いま”原発立地”の地域全体を覆っているのだと感じました。(井邑)
?八王子から一番近い浜岡原発で頑張っている方々との繋がりを感じられて良かった。地元・近隣・県という広がりを視座に入れた取り組みの苦労や工夫をじかに聞くことができた。8人もの方が案内をしてくださり説明がわかりやすかった。何千億円もの無駄使い(箱物)を実際見て、市民の暮らしを豊かにするはずもない別次元の怪しさと不気味さを原発に感じた。
風紋が美しい砂浜を見ながら、浜で遊ぶ子供達の声を遠くに聞きながら「ここは、原発がなければ日本一美しい浜なんです」と話す言葉が心に残った。放射能で汚染された蒸気でタービンを回す。汚染されたタービンは定期点検では被曝労働者を生み出す。活断層に囲まれて林立する5個もの原子炉建屋は恐ろしすぎる。(斎藤義子)
?見学ツアーを企画して下さり、実際に自分の目で見て、感じることが出来感謝します。砂丘の上に建ち、まさに砂上の楼閣!市街地もすぐ側! 全く、ありえないことと再認識を強く致しました。伊藤ご夫妻の心からのご案内に、長年戦っていらした年月を思い、頭が下がります。私達も当事者という意識を持ち続けたいと思います。(K.K.)
?浜岡原発がいかに危険なものかを理解でき、どうしても廃炉にしなければと改めて思った。原発近くで生活する方々の不安は東京に住む私達以上に大きいだろう。(K.S.)
?百聞は一見にしかずですね。浜岡の方々のお世話、熱意も感動しました。皆さん自分のこと、子どもたちの未来の為と行動し勉強していることを力強く思いました。(塚本敬子)
?中電PR 館の展望台が撮影禁止となっていたが、国内では禁止ゾーンが増えているのだろうか。30 年前、原発依存社会は監視カメラが当たり前の社会になると言われていたが、それが現在進行形なのを実感。伊藤夫妻、藤田さんを始め案内してくれた皆様から元気をもらった。(A.K.)
?地球が丸く見える広大な海。サラサラの砂地・背後に迫る町並み。なぜここに原発が…まず怖い、信じられない!ツインタワーの原子力館は、箱は立派で内容は中途半端。警備は市民には意味の無い圧力、テロには無力。伊藤さん始め地元の方々の話は現地で聞くから一層染み入りました。特に海水温の7度上昇と生態系の変化。「それが4年動かさなかったことで海草が増えてきて回復してきた」との話には希望と力を感じました。(金子淑子)
?実際に原発を見学出来たことはもとより、ツアー参加者の一人ひとりから思いを伺えたのが良かった。原発をなくすことへの思いが更に強まった。(御滝達雄)
?原発を早くなくしたいけれど、そんなに簡単なことではないので、粘り強く、伊藤さんご夫妻や藤田さんのように、明るく取り組んでいくことが大切だと改めて思った。(S.K.)
?浜岡原発館内で「考えられないところまで考え抜いて安全対策をしています」とのアナウンスを聞き、こういうウソを平気で流している会社に新たな絶望を感じた。(上田恵弘)
?原発の広さ、建物の大きさを実感でき満足している。PR 館の展望室では、双眼鏡使用を止められたのには驚いた。テロ防止のためだという。(木谷恭子)
?浜岡原発の周りは市街地が広がり、民家も、市役所も、病院も近く驚きました。外国の人が「クレージー!」と言ったとか。日本人って寛容すぎるのか、無関心すぎるのか…ちょっと悲しい気持ちになりました(私もその一人)。現地の方の説明が良かったです。(R.O.)
?原発を遠くからは見ていたが、近くで目の当たりにしたことで実際の大きさを感じることが出来た。
原子炉の大きさ、燃料棒の長さに「たかがお湯を沸かすだけの為に…」と思った。地元で反原発を訴えて行くことの難しさを御前崎市議の言
葉に感じた。(水谷辰夫)
?現地の方々のお話を聞けてよかった。(本條武志)
?もっと参加したかったという人が多かった。一人では来れない素晴らしい企画でした。スタッフの皆さんに感謝。(中川勝夫)
?現地の方が何人も親身になって説明して下さりとても嬉しかった。5号棟をかなり近くで見た。どうってことのない建物の中に、恐ろし
いものがあるのだとつくづく思った。企画して下さったスタッフの皆様、ご苦労様。ありがとうございました。(林洋子)
?現場に行くことが重要であることを再確認しました。展望台からの撮影を禁じていたが、ここからの眺望が浜岡原発がいかに危険であるか一目瞭然だからだと思いました。伊藤さんたち地元の皆さんの長年の闘いの一端を見させて頂き、私達も八王子や首都圏でより広く伝えていかなくてはと思いました。(松田奈津子)
?今回の機会を作って頂きありがとうございました。また現地で案内頂いた伊藤実様他にも感謝致します。(坂本稔)
?浜岡原発について知る良い機会になりました。反対運動を継続すること、地方でも国でも反対する議員を増やすことを考えることが重要ではないかと思います。私は水素エネルギーに一番期待しており、原発を止めさせる武器にもなるのではないかと思っています。(桜井浩)
?企画自体が大変素晴らしいものでした。富士山とお茶畑、美しい砂原のある自然の豊かな地に全くふさわしくない原発の施設は、私が初めて真近に見るもので緊張しました。「見てふれて科学する情報パーク」というふれこみの「浜岡原子力館」に入って原発反対運動をしている方に説明を伺うのですから、こういう施設は反対派は大いに利用すべきだと思いました。
(伊藤セツ)
?原子力館の原子炉模型他で理解を深めることができた(事前学習会が有効であった)。現地の状況の報告が20 分ぐらいあればよかった。(伊藤陽一)
?原発事業に代わる事業・仕事を起こすのに協力すること、伊藤さんや地元四市の方々が原発0に向けて地道な活動を続け広げておられること、原発所在地と電力消費地の市民同志が連携することが大切、等を身にしみて感じた。(杉浦篤)
?市町村規模で原発反対の集会が開催されれば、多くの人が参加しやすく、身近な人が互いに原発を考えることができると思います。(山川賢次)
?知らないことが多いことを実感。そして知らないことの方が怖いなと感じました。(深沢夏実)?防潮堤は実際に見ると、間に合わせのものでしかないようです。できれば断層も見てみたかったと思いました。(東英明)
?原子力館では実物大の原子炉模型や防波壁模型も見ることができました。こんなに複雑で緻密な原発が、大きな地震に耐えうるものとはとても思えません。(阿部正治)