上記表が、2012年に測定を開始してから2018年末までの全測定結果のまとめです。2018年、一ヶ月あたりの検体数はさらに落ち込みましたが、それでも一ヶ月に20を越える測定を維持できたのは、ゼオライトの測定などを通して意識的に身の回りの放射能を監視しようと思って行動する人が少なからずいてくれるおかげでした。
「きのこを除く食品」に関しては、2017年、18年を通して「ほぼ不検出で、小さな検出率で僅かな検出値が出る」ということで定着した感じです。
「土」に関しては、ほとんど変化はない感じです。「きのこ類」に関しては、2018年は平均検出値がかなり低めに出ましたが、過去の変動の範囲から見ても、たまたまという要素が強いでしょう。
筍からの検出がゼロに
筍の測定では、2012年は14件の検出があり、筍汚染の深刻さを感じたのですが、翌年にはかなり減り、その後毎年数検体の検出がある状況が続いていました。ようやく2018年に、筍の測定で検出されたものはなくなりました。測定依頼そのものが減ってきており、2018年は5検体測定中のゼロですから、この事実だけをもって筍に関して検出可能レベルでの汚染がなくなったようには言えません。それでも「やっとここへ来た」という感じはあります。汚染は一瞬の様な短い時間で起こり、それが見えなくなるのはとても長い時間がかかるというのを身を以って体験した感じがします。
八王子の最高検出値
身近なところに高いレベルの汚染は残っているもので、八王子市内からの検体で2018年の最高値は、ハカルワカル広場の窓の下で、建物の玄関ひさしの上にあたる部分にあるコケ混じりの土で、Cs137, Cs134が合わせて4124Bq/kgでした。そこが高いことは前からわかっているのですが、わざわざ窓から出てひさしの上に上がることはしないので、「さわらぬ神にたたりなし」とばかりに何もしないで放置しています。 同じ場所を2013年8月に測った結果は3780Bq/kgでしたから、なんと増えています。スペクトルも見てください。
Cs134のピーク796keVのところは赤線が上、一方Cs137の662keVのところは青線が上なのがわかります。濃縮するところでは、濃縮は起こり続けている、そういうことを物語っています。