二宮様 はじめまして。 12月の測定結果、拝見させていただきました。 結果中、特に気がかりなことが、青梅市の土・砂の汚染の状況です。Cs合算で200kg/Bqを超す検体が多く、相当高い印象を受けます。 今、事故後20ヶ月以上経っても未だに、『東京からも避難をすべきだ』という意見を聞きます。 八王子市民放射能測定室の結果を参考にした場合、青梅市の現状では、被曝による健康被害を避ける為に『避難』を考える必要はあるのでしょうか? この場には不相応な質問かと存じますが、二宮様の御見解をお聞かせいただけないでしょうか?よろしくお願いいたします。 返信
まず、8月に測った時の青梅の土のデータを振り返ってみましょう。 http://hachisoku.org/blog/?p=613#comment-275 11検体の平均値で Cs137=204Bq/kg, Cs134=168Bq/kg, 合算=373Bq/kg でした。 次に今回の青梅の土のデータです。 Cs137 Cs134 Cs137+134 若草公園 99 79 178 ちがむら球技場 148 113 261 鹿島多摩川神社 231 171 402 河辺下グラウンド 258 182 440 梅の公園 168 112 280 柚木3丁目児童遊園 147 122 269 釜の淵公園 245 183 428 御岳山ふれあいセンター下 186 139 325 青梅スタジアム 151 111 262 成木7丁目運動広場 64 69 134 永山公園 297 224 521 平均 181 137 318 例によって、フォントの関係で少し位置ずれして見にくいです。 11検体の平均値で Cs137=181Bq/kg, Cs134=137Bq/kg, 合算=318Bq/kg となっています。 Cs137が約10%, Cs134が約20%, 合算が約15%、8月から12月の4ヶ月間で減少しています。 測定条件が一致しているかどうかは不明ですから、一概には言えませんが、減っていたということはなによりです。Cs134の方が10%多く減っているというのも、Cs134の半減期が2年であることから4ヶ月分の減りを計算した結果と矛盾しません。 Cs137が10%減っているということは、環境半減期が2年程度とかなり短いということを物語っていて、これはかなりグッドニュースととらえていいでしょう。その分土が流れてどこかへ行ったということでしかないわけですが、とにかくその場からは減っています。この環境半減期を維持して減ってくれれば、かなり早い時期にCs全体が減少していくでしょう。といっても1/100にまで減るには13年程度かかります。 さて、この300Bq/kg程度という数字がどういうものかということです。 5センチで採取したと仮定して65倍を適用すると、約2万Bq/m2になります。 この程度の汚染レベルでは、非常に詳しい疫学調査をしても有意なレベルで健康被害を把握できることはないであろうと見れる数字です。すわなち、「健康被害がゼロではないが、他の要因のガンリスクの影響に隠れて見えなくなってしまうレベル」ということです。 私の個人的見解では、そのレベルで避難とか転居とか考える必要はないと思っています。仮に転居したところで、ちょっとした生活上の不注意で他のリスク要因を上げてしまうと(間接喫煙により深く触れる、残留農薬などをより多く摂取する、高圧電線の近くで生活する、その他考えられることはたくさんあります)転居の努力は水の泡になってしまいます。 原発のない社会を一日も早く実現して、人類全体のリスクを下げるための努力をすることの方がより重要だと、私はそう考えています。 返信
こんにちは。 本日、愛知県のゆずの皮を測定して頂きました。 Cs134は不検出(検出限界値2.88Bq/㎏以下)で、Cs137のみ検出で3.14Bq/Kgでした。 冬至のゆず湯。 たぶん、だいじょうぶかなぁーと、モヤモヤ思いながら使うより、測定して頂いてすっきりしました。 ありがとうございました! 返信
いつもお世話になっております。 青梅市の土を持ち込んだ者です。先日はありがとうございました。 計って頂いた土の中で、Cs134付近にBi-214が出ているものが ありましたので、その中の一つ(河辺下グラウンド)をゲルマニウム で計ってみました。 Nalでの結果(12/17)@貴室 Cs134 182Bq/kg Cs137 258Bq/kg 合計 440Bq/kg ゲルマニウム半導体検出器での結果(12/28)@理研分析センター Cs134 150Bq/kg Cs137 250Bq/kg 合計 400Bq/kg ※数字のキリが良いのは有効数字2桁(誤差プラスマイナス2~5%で 3桁目が保証できないため、四捨五入している)と聞きました。 Cs134とCs137の割合は Nal 3.46:5 ゲルマ 3:5 NalのBi-214の影響は0.46なのかなと感じました。 いづれにしましても、ゲルマニウムと大差ない結果で非常に 満足と言うか、残念と言うか、複雑な気持ちです。 今後も是非利用させて頂きたいと思いますので、宜しくお願い 致します。 返信
貴重な報告をありがとうございます。 土の様な汚染値のそれなりに高いものは、かなりゲルマの結果と近いことは以前も一度確認したことがあったのですが、再確認することができてよかったです。 それなりの汚染レベルにあるというのは動かしがたい現実のようで、悲しいですね。 返信
二宮様
はじめまして。
12月の測定結果、拝見させていただきました。
結果中、特に気がかりなことが、青梅市の土・砂の汚染の状況です。Cs合算で200kg/Bqを超す検体が多く、相当高い印象を受けます。
今、事故後20ヶ月以上経っても未だに、『東京からも避難をすべきだ』という意見を聞きます。
八王子市民放射能測定室の結果を参考にした場合、青梅市の現状では、被曝による健康被害を避ける為に『避難』を考える必要はあるのでしょうか?
この場には不相応な質問かと存じますが、二宮様の御見解をお聞かせいただけないでしょうか?よろしくお願いいたします。
【訂正】
誤:200kg/Bq ⇨ 正:200Bq/kg
まず、8月に測った時の青梅の土のデータを振り返ってみましょう。
http://hachisoku.org/blog/?p=613#comment-275
11検体の平均値で Cs137=204Bq/kg, Cs134=168Bq/kg, 合算=373Bq/kg
でした。
次に今回の青梅の土のデータです。
Cs137 Cs134 Cs137+134
若草公園 99 79 178
ちがむら球技場 148 113 261
鹿島多摩川神社 231 171 402
河辺下グラウンド 258 182 440
梅の公園 168 112 280
柚木3丁目児童遊園 147 122 269
釜の淵公園 245 183 428
御岳山ふれあいセンター下 186 139 325
青梅スタジアム 151 111 262
成木7丁目運動広場 64 69 134
永山公園 297 224 521
平均 181 137 318
例によって、フォントの関係で少し位置ずれして見にくいです。
11検体の平均値で Cs137=181Bq/kg, Cs134=137Bq/kg, 合算=318Bq/kg
となっています。
Cs137が約10%, Cs134が約20%, 合算が約15%、8月から12月の4ヶ月間で減少しています。
測定条件が一致しているかどうかは不明ですから、一概には言えませんが、減っていたということはなによりです。Cs134の方が10%多く減っているというのも、Cs134の半減期が2年であることから4ヶ月分の減りを計算した結果と矛盾しません。
Cs137が10%減っているということは、環境半減期が2年程度とかなり短いということを物語っていて、これはかなりグッドニュースととらえていいでしょう。その分土が流れてどこかへ行ったということでしかないわけですが、とにかくその場からは減っています。この環境半減期を維持して減ってくれれば、かなり早い時期にCs全体が減少していくでしょう。といっても1/100にまで減るには13年程度かかります。
さて、この300Bq/kg程度という数字がどういうものかということです。
5センチで採取したと仮定して65倍を適用すると、約2万Bq/m2になります。
この程度の汚染レベルでは、非常に詳しい疫学調査をしても有意なレベルで健康被害を把握できることはないであろうと見れる数字です。すわなち、「健康被害がゼロではないが、他の要因のガンリスクの影響に隠れて見えなくなってしまうレベル」ということです。
私の個人的見解では、そのレベルで避難とか転居とか考える必要はないと思っています。仮に転居したところで、ちょっとした生活上の不注意で他のリスク要因を上げてしまうと(間接喫煙により深く触れる、残留農薬などをより多く摂取する、高圧電線の近くで生活する、その他考えられることはたくさんあります)転居の努力は水の泡になってしまいます。
原発のない社会を一日も早く実現して、人類全体のリスクを下げるための努力をすることの方がより重要だと、私はそう考えています。
こんにちは。
本日、愛知県のゆずの皮を測定して頂きました。
Cs134は不検出(検出限界値2.88Bq/㎏以下)で、Cs137のみ検出で3.14Bq/Kgでした。
冬至のゆず湯。
たぶん、だいじょうぶかなぁーと、モヤモヤ思いながら使うより、測定して頂いてすっきりしました。
ありがとうございました!
二宮様
丁寧な御解答をいただきましたこと、深く感謝しております。
数値の意味するところをしっかりと捉えて、
正しい対応を続けて行きたいと思います。
ありがとうございました。
いつもお世話になっております。
青梅市の土を持ち込んだ者です。先日はありがとうございました。
計って頂いた土の中で、Cs134付近にBi-214が出ているものが
ありましたので、その中の一つ(河辺下グラウンド)をゲルマニウム
で計ってみました。
Nalでの結果(12/17)@貴室
Cs134 182Bq/kg
Cs137 258Bq/kg
合計 440Bq/kg
ゲルマニウム半導体検出器での結果(12/28)@理研分析センター
Cs134 150Bq/kg
Cs137 250Bq/kg
合計 400Bq/kg
※数字のキリが良いのは有効数字2桁(誤差プラスマイナス2~5%で
3桁目が保証できないため、四捨五入している)と聞きました。
Cs134とCs137の割合は
Nal 3.46:5
ゲルマ 3:5
NalのBi-214の影響は0.46なのかなと感じました。
いづれにしましても、ゲルマニウムと大差ない結果で非常に
満足と言うか、残念と言うか、複雑な気持ちです。
今後も是非利用させて頂きたいと思いますので、宜しくお願い
致します。
貴重な報告をありがとうございます。
土の様な汚染値のそれなりに高いものは、かなりゲルマの結果と近いことは以前も一度確認したことがあったのですが、再確認することができてよかったです。
それなりの汚染レベルにあるというのは動かしがたい現実のようで、悲しいですね。