特集 地震と原発

 今年の元旦の能登半島の大地震は改めて地震国に原発があることの危険性を私たちに突きつけました。そこでハカルワカル広場では急遽2月3日のお茶会で「地震と原発」を取り上げることにし、講演を渡辺敦雄さん(元原子炉技術者)にお願いしました。以下講演の要旨です(簡単にまとめました。詳しくは3月20日発行の「ハカルワカル広場だより44号」をご参照ください。)講演要旨に続き、日本と世界の地震地図など資料をまとめています。有用な資料があり次第このページに掲載していきます。

目次
1.【渡辺敦雄さんの講演「地震と原発」の骨子】
2.志賀原発の敷地内活断層の評価をめぐって(原子力資料情報室)
3. 地震の活動期に入っている-NHKラジオ深夜便「明日への言葉」
4. 2024年01月01日能登半島の震度データベース検索(気象庁)
5.日本と世界の地震の震央分布図(気象庁)
6.もし志賀原発が稼働中だったら・・・(中日新聞)
7.志賀原発「異常なし」から考えた 運転中だったら?(東京新聞)

1.【渡辺敦雄さんの講演「地震と原発」の骨子】

【結論】志賀原発も全原発も直ちに永久停止(地震国日本に原発は危険すぎる)

1) 規制庁は安全を保障しない(規制基準に合致しているかどうかの審査のみ行う)

2)志賀原発の被害・断層の話

 変圧器が故障し、油が漏洩した。それにより外部電源の1系統が使用不能となり、非常用電源も3台の内1台が故障していた。

(原子炉の真下に活断層が通っている。縦の断層のずれに原子炉は非常に弱いことがわかっている。)

3)避難出来ない(地震で家は倒壊し、道路は寸断されている。)

4)ドイツの脱原発に学べ

『ドイツでは、倫理委員会を作り、技術者だけでなく宗教者を入れるなどして、子孫に負の遺産を残さないという倫理の面から脱原発を決断した』

5)米国 危機管理庁とイタリア 市民保護局など被災者に対して手を差し伸べる国家機関がある。日本はすべて自治体任せで国の機関がない。この点は自衛隊を「災害救助隊」に編成すべきであると渡辺氏は主張。

2.志賀原発の敷地内活断層の評価をめぐって(原子力資料情報室)

志賀原発の敷地内2本の活断層について、13万~12万年前以降の活動が否定できないことから、規制基準に定める「活断層等」であると、2016年4月に結論を出している。

是非2023年4月4の記事の2枚の下図をご参照ください。
図1 志賀原発の建屋配置と敷地内のおもな断層
図2 志賀原発周辺の活断層

下記の記事URLをクリックして参照ください。
原子力資料情報室

2023年4月4日
https://cnic.jp/46777

3.地震は活動期に入っている-NHKラジオ深夜便「明日への言葉」

 日本は4つのプレートが重なり押し合っていて、それが東日本大震災で太平洋プレ-トが押したためにその反動が起こり、このところ地震が続いている。日本中に活断層は2000本あり、それが今プレート地震のためにストレスになって、動き出して震度7の地震が続いている。地震の活動期に入っている、というお話です。

NHKラジオ深夜便「明日への言葉」
3月9日(土)放送 正しく知ろう地震と火山 地震のメカニズム 有効期限:3月16日まで。

配信完了しました。

https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=0324_05_3932518

上記のURLをクリックすると下記の「聴き逃し画面」が出てきます。
三角印の再生マークをクリックするとラジオ深夜便の金曜日放送分「明日へのことば」を聴くことが出来ます。配信終了の3月15日までは聴くことが出来ます。

4.2024年01月01日の能登半島の震度データベース検索(気象庁)

出典:気象庁ホームページ(https://www.data.jma.go.jp/svd/eqdb/data/shindo/index.html
2024年01月01日の震度データベース検索

5.日本と世界の地震の震央分布図(気象庁)

震央分布図 2021年 全国(年間)

 出典:気象庁ホームページ
https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/bulletin/catalog/figure/hypo2021/japan.html
「震央分布図 2021」全国(年間)(気象庁ホームページより)

 出典:気象庁ホームページ
https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/jishin/about_eq.html
「震央分布図 1960-2011」(気象庁ホームページより)

 出典:気象庁ホームページ
https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/jishin/about_eq.html
「地震の起こる場所 -プレート境界とプレート内」(気象庁ホームページより)

 日本と世界の地震の震央分布図(気象庁)を掲載しました。本当に日本はすごい地震の巣窟です。
 金八デモは沿道の方から拍手が沸き上がったり、参加する人まで現れ、市民の間に原発への不安があることを見せてくれました。 能登半島の地震はひとたび原発事故が起きれば、避難路がないことも明らかにしてくれました。

6.もし志賀原発が稼働中だったら・・・(中日新聞)

 最大震度7を観測した能登半島地震。北陸電力志賀原発(石川県志賀町、停止中)は、外部電源や非常用電源が一部使えなくなり、放射線監視装置(モニタリングポスト)の一部も測定不能になるなどのトラブルが次々と明らかになりました。

  • 能登半島地震の発生時、志賀原発が稼働中だったら、どんな被害が出た可能性があるのか。

下記の記事URLをクリックして参照ください。
中日新聞 もし志賀原発が稼働中だったら…

元京都大助教・小出裕章さんの警告
2024年1月30日
https://www.chunichi.co.jp/article/845486

7.志賀原発「異常なし」から考えた 運転中だったら?(東京新聞)

 志賀原発は1度、原子炉建屋直下に活断層ありと判定されるなど、いろいろある原発。今回耐えたから大丈夫と言えるのか。

 「福島の原発事故が特別ではないと、改めてその怖さを強く感じた。住民はこんなに不安を抱えながら生きている。これだけの地震大国でも原発を推進する国の方針は正しいのか。もう誰もが不安を感じることがないように、原発政策を見直してほしい。」

下記の記事URLをクリックして参照ください。
東京新聞     志賀原発「異常なし」から考えた 運転中だったら?
2024年1月5日

https://www.tokyo-np.co.jp/article/300551

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