八王子市食育フェスタ実行委員会から、放射能測定デモ拒否の正式回答

平成2 4年9月21日
ハ カ ル ワ カ ル広場
代表 西田 照子様

食育フェスタ実行委員会
食育フェスタ 2012 出展企画について (回答)

平成24年度食育フェスタに参加申し込みいただきまして、ありがとうございます。
さて、貴団体からの出展企画について、実行委負会で、協議した結果をお知らせいたします。
1. 検討事項
食育フェスタ会場内での「食品の放射線量測定のデモンストレーションの実施」について

2. 協議経緯について
事務局からの説明内容
「ハカルワカル広場」からデモンストレーションは来場した市民の関心をひく大変有用な展示方法であり、強く希望したい。もし危惧される点があるなら、条件 (J Aで扱う農産物と重ならない食材を用意する、市民には責任をもって団体で説明をおこなう、測定による責任はすべて団体が持つ) のもとで、デモンストレーションをおこないたいと要望された。
当初、事務局としては、屋外での測定による機器への影響、電源が用意できない、測定すると来場した一般市民に場合により不安を与える可能性がでてくるのではないか、測定値を出すことでその値が独り歩きしないか責任がとれないので、デモンストレーションは認められない、展示にとどめてもらえないかと説明したが、団体側の再度の要望を受け、 持ち帰って再度検討した。事務局は条件付でデモンストレーションを行うことを認めるということについて実行委員会に諮った。

実行委員会での主な意見
○ JA等が当日持ち込む食材はこの季節に人手できる食材であり、これを除く測定は考えられない。条件づけができない。
○ 農産物を販売する場所のそばで、デモとはいえ、食材の測定をおこなう必要があるのか。 デモで目指している目的より、多くの市民や団体が参加する食育フェスタの場で、 サンプルであっても数値が検出されたとなると大きな問題になる。それにより風評被害が発生した場合は、1団体で責任を負いきれるものではない。

3. 実行委員会の協識結果
貴団体の日頃の活動について、敬意を表するものでありますが、フェスタ会場での測定デモンストレーションについてはおこなわないでください。
ご期待に添えず申し訳ありませんが、「団体の活動報告」については実施できる内容となり ますのて、ご検討をお願いします。

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八王子保健所 食育フェスタ実行委 連絡先
042-645-5111 内線350

食育フェスタでの測定デモについての保健所との話し合いの概要

食育フェスタでの測定デモについて、保健所と話し合いを持ちました。

保健所は、「測定デモは認められない」と主張。理由はは次のっ通りです。(カッコ内は測定室の主張)
1.屋外での測定は測定が不正確になる。不正確な数値を市民に示すべきではない。(測定室「屋外でも屋内でも、測定器は鉛遮蔽をしているので問題はなく、また、バックグラウンドを測定するので、問題はない。むしろ、屋内の方が、バックグラウンドは高い時もある)

2.農業祭も同時に行っているので、ある検体を測定していると、それが放射能値が高いのではないかと、市民に不安を与えるかもしれない。(測定室「農業祭の食物は測定せず、検体は自前で調達し、「この検体は放射能を多く含んでいるという理由で、測定しているのではない」と但し書きを張り紙をする」と対応)

3.測定は国の基準に沿ってやらなければならない。(測定室 測定に国の基準はあるのか。あるなら示してほしい。保健所「指針がある。ホームページを見よ、と対応。)

4.測定に関し、市民にバイアス(偏見の意味のようです)がかかった人がいるかもしれないので、測定デモはしないで欲しい。(測定室「市民にバイアスがかかった人は、私たちがこれまで測定で接してきた人には、いなかった。もし、いると思うなら、その人たちに、測定について正しい知識を広め、啓蒙するのがは保健の仕事のはず。そういう働きかけはやっているか?」と質問。これに対しては「私たちの担当ではない」との答え。

5.数値が独り歩きする。数値に対して、測定室は責任を持てるか。また主催者の責任にもなるので、測定デモは認められない。(測定室「数値が独り歩きしないように、スペクトルを付けたり、HPでコメントを付けたり、ケアをしているのがハカルワカル広場である。その結果、信用を得ている。数値に対して、責任を持って説明をする)

6.屋外なので電源がない。(測定室「電源はこちらで調達する」)

測定室の主張は次の通りです。

1.食育フェスタの趣旨は何か。私たちは、市民と子供の命と健康を守るために食を考える場ととらえている。3.11以降は放射能測定を抜きには食の安全は考えられない。しかし、食品中の放射能測定のやり方を知らない人もまだ多いので、測定はこう言う方法で、やっていますと実演して、紹介するのは、食育フェスタの趣旨に合っていると考え、測定デモをして参加しよう考えた。食育フェスタの趣旨は何か。そして、その趣旨に照らして、測定デモが認められないなら、明確に説明をお願いしたい。

2.保健所の「認められない理由」に、「市民に、測定に関しバイアスのかかった人がいるかもしれない。測定値が独り歩きするかもしれない」とあるが、実際にそういう例があるのか。想像でものを言っているように聞こえる。具体的に例を示してほしい。またバイアスがかかった人がいるならば、それを啓蒙するのも保健所の仕事ではないか。

3.私たちは、子どもの内部被ばくを守るために、測定室活動をやっている。本来は市民の健康を守るのは行政の仕事である。測定デモも、広く市民に測定とはどんなものか、色も臭いもない放射能を、どうやって測定するのかを見てもらい、より多くの人に測定してもらいたい。その結果、子どもの健康、内部被ばくを守ることに繋がると考えている。だから、測定デモを行いたい。

4.保健所のご心配の「屋外測定では数値が正しくない」というのは、食品の放射能測定においては、誤解であり、これについては先述の説明通りである。保健所にも納得いただけたと思う。

5.測定デモをせず、パネル展示では、インパクトがない。実演をして、始めて、「測定とはどういうものか」と具体的に市民の方の理解が得られると思う。

6.正しい測定の仕方を言うならば、「給食丸ごとミックス測定は、(個々の食材の汚染を知るためには)正しい測定方法ではない。また、10分間測定も正しくない。」 子供の内部被ばくを守るために、ぜひ、もっと長い時間で測定して欲しいし、ミックス測定はやめてもらいたい。

以上のやり取りをしました。保健所の方は、「持ち帰り、検討する」と言ってくださいましたので、ぜひ、よい回答をお待ちしています。市民と子供の健康のために、ぜひ、保健所と私たち市民が共に手を携え、活動して行きましょう。(文責西田)

食育フェスタでのデモ測定を拒否されました

11月10日に八王子市が行う食育フェスタに私たちが出展を計画していて同時にそこで放射能測定のデモを行うことを計画していました。

私たちのメンバーが所有している、少し精度は悪いが小型で持ち運びがなんとか可能という測定器があり、今回もそれを使用することを考えていました。
過去に、測定室をオープンする前に資金集めの測定会の時(結果公開シート) 、「みんなちがってみんないい」の河原イベントの時(結果のページ)などで使ったのと同じ測定器です。

私たちはこの測定器に関して十分熟知しており、その結果の評価の仕方に関しても慎重に判断する能力を有しています。鉛遮蔽が1.5センチしかないのでバックグランドの影響を受けやすいこと、カリウム40の影響を受けること、などを考慮して測定値を判断しています。
資金集めの測定会の時も、食品では一点だけ宮城県の米から検出されて、それの判断を確認するために現在測定室で使っているAT1320Aで数回測定をくりかえしていますが、結果は私たちの最初の判断が正しかったことを証明しています。

私たちがこれを食育フェスタでデモしようとした目的は、「放射能測定とはどういうものであるかを皆さんに知ってもらうこと」が主で、限界値が20Bq/kg程度の測定で、八王子近辺の食品を測った場合ほとんど検出されることがないのはわかっていますから、「食品で検出されるかどうか調べる」というようなことは考えていませんでした。
「みんなちがってみんないい」の時は土の測定に限定して使いましたから、今回も土を測定するか、食品で出ないということを確認するか、そういう測定を行うつもりでした。

「食育フェスタ」を担当する八王子保健所は、私たちのデモ測定を、屋外での測定は不正確だとか、国の基準に沿った測定方法ではないとか、いろいろいちゃもんをつけて拒否しました。

NaIシンチレーション式測定器で、給食ミックス測定を10分間測定で行っている八王子保健所が何をかいわんや、という感じです。国の基準に沿った測定方法って何なんでしょう。
厚生労働省のこのページにある、「緊急時における食品の放射能測定マニュアル(40ページ)」あたりのことをいっているのでしょうかね。

どんな測定器を使う場合でも、測定器の性能や限界、そして測定の目的とを正しく考え合わさないと、「給食ミックス10分間測定」などということをやって、人々にとって百害あって一利無しの情報を流してしまうわけです。そういうことをやっている保健所が、今度は市民が食育フェスタで放射能測定のデモをしようとするのを禁止するという暴挙に出るわけですから開いた口がふさがりません。

怪しげなところが怪しげな測定をするのを見せるのでは「食育フェスタ」の意義に反する、とそういうことなんでしょうか。私たちが、怪しげなところが怪しげな測定をする団体なのかどうか、自分たちが怪しげなことをやっているのですから判断できないのも無理はないのでしょう。

私たちは他にやりたいことがたくさんありますから、役所とのやりとりにこれ以上無駄にエネルギーを使うのはやめます。「食育フェスタ」への出展自体をとりやめるかもしれません。ただ、こういうことがあったことはみなさんにお伝えしておきます。

保健所に何か問いただしたい人は、連絡先は下記のとおりです。
042-645-5111 内線350 食育フェスタ実行委

現在販売中の品々

ハカルワカル広場販売コーナーで売っているものを紹介します。
ここで売ってほしいものがある人は「問い合わせメール 」でご連絡ください。

各品物をクリックすると写真が表示されます。

9月1日定例お茶会のお知らせ

8月は夏休みということでお休みにさせていただきましたが、9月からまた定期的に続けていきたいと思いますので、みなさんよろしくお願いします。

9月1日(土曜日)
午前10時~
7月、8月分のデータのおさらいをしながらみなさんと測定結果に関する理解を深めたいと思います。

午前の後半は、お茶を飲みながら自由な意見交換の場にしています。
測定室への提案や要望など、ぜひ持ってきてぶつけてみてください。

午後
昼食後に運営委員会を行います。あまり長時間にならないように考えています。
興味のある方は是非午後まで残って参加してみてください。

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(補足)
基本的に午前も午後も全ての人に開かれたオープンな集まりです。

午前中の方は、特に「初めての人でも参加しやすいように」と考えています。ただ毎回参加される方にも意義のある内容を目指しているところもありますので、初めての人にやや難しい話がある場合もあります。難しいと感じた方は遠慮なく質問してください。

午後の方は、事務的な確認事項などもかなり入ってきます。事務局がメールのやりとりだけでは決められないと判断することなどは、この場でみなさんの意見を聞きながら最終決定していきます。

林洋子さんの朗読会(ふく八支援)のお知らせ

女優で測定室のボランティアでもある林洋子さんが朗読会を催されます。ふく八(福島支援八王子=福島から子供と保護者を八王子に呼んで保養キャンプを行うプロジェクト)を支援する目的で行われます。

2011年度福島県民文学賞を受賞された詩人の久間カズコさんの詩を朗読されます。 久間さんの詩は原発事故後の変わってしまった日常を平易な言葉で表現しておられる作風です。

また、経産省前のテント広場の椎名千恵子さんのお話もあります。

林さんの素晴らしい朗読もお楽しみいただけると思います。

公演は9月15日(土)13:30~16:00
場所は八王子労政会館にて(京王八王子から徒歩5分)

チケットは 一枚前売り1000円、当日券1200円です。(測定室にも置いていますのでお買い求めいただけます。西田への連絡でもお送りいたします)

お友達もお誘いのうえ、どうぞお出かけくださいませ!
(西田)

早川マップ(七訂版)が届いています

群馬大学の早川由紀先生が「放射能汚染地図(七訂版)」800部を私たちの測定室に送ってくださいました。

測定室に置いてありますので、必要な方はご自由にお持ちください。
(測定室は明日から1週間夏休みになりますので、この間はお待ちください。 )

ハカルワカル広場だより第2号

「ハカルワカル広場だより第2号」が発行されました。
以下のリンクからPDFファイルをダウンロードできます。
http://db.tt/puJwbRSd

今回は基本的にはメール配信のみです。
PDFファイルを読むのが困難な方などで、特に郵送を希望された方には郵送も行っています。

感想やご意見などありましたら、是非およせください。
このブログのIDがない方は、「お問い合わせ」のページ 
からよろしくお願いします。

予約外測定と時間延長測定について

みなさんご存知の様に、ハカルワカル広場の運営は全てボランティア活動で支えられています。
基本的な運営形態に関してはマニュアル化してあり、ボランティアのみなさんにはそのマニュアルにそって協力していただいています。

時々、マニュアルにはない事に関して判断が必要になる場合がありますが、それに関してはその日のボランティアリーダー(この登録表で赤字で登録されている人たち)の判断に任せています。
ハカルワカル広場を利用されるみなさんは、どうかこのボランティアリーダーの判断を尊重してくださるようにお願いします。リーダーのみなさんは、他のボランティアの人たちのことも考えないといけませんので、そのリーダーと親しいからといってゴリ押しするようなことは絶対に避けてくださるようお願いします。

「マニュアルにはない事」としてよく判断が必要になるのが、予約がない人の飛び込み測定依頼の受付と、微妙な測定結果が予想されるので時間を延長しての測定です。

 

飛び込み測定依頼に関して

  • 基本的には受け付けない
  • 時間に余裕がある場合は現場リーダーの裁量で受け付ける場合もある
  • その場合もその日の担当ボランティアに余計な負担がかからないことを十分考慮する

リーダーの裁量にまかせれている部分に関して、ガイドラインの様なものはありませんが、以下の様な点が考慮されています。

  • 検体の保存が難しい
  • 検体の入手が難しい
  • 測定結果が貴重なデータとなり共有される意義が大きい
  • 依頼人に来室しにくい事情がある
このような考慮される事情があっても、事前の電話やメールでの連絡に対して「測定できる保証はないですが、余裕があれば測れるかもしれません」ということで余裕のありそうな日を紹介する程度までしかしません。
いきなり検体をもって来室するという、純粋飛び込み依頼に関しては、
「ハカルワカル広場の予約の仕組みを全く知らない人が飛び込みで来た場合」に関しては便宜をはかってあげるようにしていますが、それ以外はよほど測定スケジュールに余裕がなければお断りすることになります。
測定時間延長に関して

 

  • 基本的には30分測定で延長はしない
  • 1時間測定の測定結果の公表の意義が大きいと思われる場合のみ、事情を考慮した上で1時間測定を行う場合もある
  • 測定依頼者の利益にしかならない様な時間延長は行わない
  • 2枠分の料金をもらった上での時間延長は測定予約者がいない場合に考慮される可能性はあるが2012年8月現在では認めていない
1時間測定の測定結果の公表の意義が大きいと思われる場合に考慮される事情は以下のようなものになります。

 

  • 測定結果が非常に微妙で判断がつきにくく1時間に延長することで判断がつきやすくなると思われる
  • 検体の種類から、微妙な結果が最初から予想される
  • 検体の分量を集めることが難しく、少ない検体量での30分測定では十分な正確さでの測定ができないと思われる
  • 測定依頼者が初めてで事情をよく知らずに少量の検体しかもってこなかった場合

 

【訂正】 夏休みのお知らせ

【ハカルワカル広場 2012年夏休み】

8/8(水)~8/14(火) (*当初の予定と変更になりましたのでご注意ください)

上記期間中はボランティアスタッフ一同お休みをさせていただきますので、一般の測定は行いません(HPの予約表も書き込みをできないようになっています)。

ただ、機器のメンテナンスや測定室の研究用の測定でスタッフが来ていることもあるので、見学希望の方は事前にお問い合わせください。

また、「勝手に夏休み企画」があるかもしれません(現時点では未定です)。その際はHPでお知らせします。