消費者庁消費者安全課の方を招いてお話を聞きました

今日は3時から、消費者庁消費者安全課の方が二人きていただき、4月からの新基準についての説明を聞いて、いろいろと質問に答えていただきました。

内容はustreamで録画されていて、ここで見ることができます。

消費者庁の方が説明用に配布してくれたチラシはここでダウンロードできるものです。

「消費者庁消費者安全課の方を招いてお話を聞きました」への2件のフィードバック

  1. 本日のお話、簡潔な説明を短時間で行い後は質問に答える、という形でやっていただいたのは非常にありがたかったです。いろいろと質問を投げかけていく中で、消費者庁の考え方がかなり理解でき、またその限界も知ることができました。

    100Bq/kgの基準を越える食品を流通させることは、食品安全法違反として厳しくとりしまる方針であること、基本的にどのような食品であってもそれを越えるものは流通させないで消費者の口に入ることがないように努めていこうということ、そういう基本姿勢はわかりました。「100Bq/kgの基準」がどうなのかということは置いておけば、そのように厳しく臨もうとしてくれることはありがたい話です。

    しかし、そこから具体的に何ができるのか、消費者庁として何をしてくれるのか、そのあたりがまるっきり明瞭にならず、「努力目標としての絵に描いた餅」に終わってしまうのではないかという危惧を感じたことはありました。

    私たちとしては窓口になってくれるはずの八王子市に、その消費者庁の強い姿勢を理解してもらって、私たち測定室の活動に理解と協力を得ることが非常に重要なのですが、それを進める上での具体的な筋道は相変わらず見えないままです。

    国・自治体・民間・市民団体、それぞれができることを最大限に有効活用できる様に組織化する力はやっぱり国が一番大きく持っていると思います。消費者庁の担当者の方からは、「自治体行政の領域には口出しできない」というような言葉を何度か聞きましたが、そこを越える新しい道を切り開いて欲しいものです。

    自治体より頼りになる市民団体があるなら、ダイレクトに国が市民団体を支援してもいいのではないか、そういう道はやりようによって切り開けるのではないか、そういう風にも思います。その関係を見た自治体が遅ればせながら動き始めることになれば、自治体行政に直接口出しできなくてもそこを動かしたことになるのではないでしょうか。

    とにかく、消費者庁のお役人のみなさんには、過去の常識にとらわれない新しい発想で、真に消費者の安全を守るための活動をお願いしたいです。

  2. 内容を聞いたみなさんの中には、「なぜ100Bq/kg基準の妥当性についてもっと追求して質問しない」とお怒りの方もいるかと思います。

    この点に関しては、私は最初からあまり議論しようという気がありませんでした。国の関連機関にICRPの基準以上の厳しい規制を求めるというのは、並大抵のことではありません。議論をしてみたところで、話は平行線で無駄に時間を費やすことはわかりきっています。

    ICRPの基準すら守ろうとしないことや、ICRPの緊急時・復旧時・平常時などというあいまいな基準を拡大解釈することを正してもらって、きっちり平常時の基準を適用してもらうことは、今までに比べれば一歩も二歩も前進です。そういう意味で、一般食品100Bq/kg、飲料水10Bq/kg、牛乳・乳児用食品50Bq/kgというのは、それをきっちり守っていく体制を作ってくれるならICRPの平常時の規制値を守ろうとしているとは言えると思います。

    また、新基準の適用の仕方に関して、「ICRP基準値さえ守っていれば大丈夫」という見方ではなく、「ICRP基準値は最低限まもらなければいけないのだ」という見方にしていく方向に圧力をかけていくことは、危険なセシウム汚染食品を避けていく上で多少なりとも有効なことだろうと思います。

    「ICRP基準値さえ守っていれば大丈夫」という考え方なら、「ちょっとくらい越えているものがあっても、それをガバガバ食べるわけでないし…。全体で平均すれば越えないから…。」という方向に行きがちです。消費者庁の方は、「一品なりとも基準を越えるような食品があってはいけません」ということをはっきり言ってくれたわけですから、その言葉はできるだけ活用させていただきましょう。

    様々な場で、この消費者庁の方針を理解していない暴言が飛び出してくることは容易に想像できます。自治体行政や教育機関と対峙する場で、「一品なりとも基準を越えるような食品があってはいけません」という消費者庁の明確な言葉をもらっていることを伝えましょう。何かと言えば、「都の方針、国の方針、」と上の機関の方針を持ち出すのが好きな人たちなんですから、「この点に関してだけは国の方針に従わない」などと言ってもらっては困ります。

    一般食品で100Bq/kg未満で汚染があった場合、そこでは消費者庁は力になりません。わたしたちが独自で、「できるだけ安全な食品」ということに関して現実社会の中でせめぎ合っていくことが必要になると思います。

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